森の神
夢野久作
森の神様が砂原を旅する人々のために木や竹を生やして、真青に茂りました。その真中に清い泉を湧かして渇いた人々に飲ましてやりました。すると大勢の人がやって来て木の下へ家を立て並べて森のまわりに柵をして、中へ休みに入る人からお金を取りました。水を飲む人からはその上に又お金を取りました。
森の神様はこんな意地の悪い人々を憎んで、森を枯らして泉を涸らしてしまいました。
旅人からお金を取った人々は大層困って「何という意地の悪い神様だろう」と、森の神様を怨みました。
森の神様は言いました。
「私はお前たちのためにこの森をこしらえたのではない。旅人のためにこしらえたのだ」
森林之神
梦野久作
2026.9.27.
森林之神为了在砂原旅行的人们长出了树木和竹子,使之变得郁郁葱葱。在那中央涌出清泉,给口渴的人们饮用。于是很多人来了,把房子建在树下,在森林周围围上栅栏,向进去休息的人要钱。喝水的人又要钱。
森林之神憎恨这些坏心眼的人,使森林干涸,使泉水干涸。
旅行者那里拿了钱的人非常为难,埋怨森林之神说:“这是什么坏心眼的神啊!”
森林之神说。
“我并不是为了你们而建造这片森林,而是为了旅人而建造的。”