2018-06-06

(学校のチャイム)

(薫)楓!

(ミチル)早く!

(えみ)早く!

(楓)待って!

子供のころ世界は今よりずっと小さくて夢はすごく近くにあった

楓。

あっ…今週のひなぎく会始めま〜す。

(3人)は〜い。

そりゃまあ小5のころなんてみんなこんなもんだけど今思うと赤面する事ばかり

えっ?薫の夢って会社社長?うん大人になったら雇ってあげる。

ミチルはアーティストか。

違うよ。

バッグアーティスト。

ふ〜ん…。

えみちゃんは保母さん。

うん。

楓は?あっ…えっとね…。

人生はそんな単純なものじゃないと知ったのはもっとずっと大人になってから…

ねえ薫式場って最寄り駅どこだっけ?楓あんたそれ当日の朝に聞く?だってさぁ。

だってさぁ昨日は仕事で遅かったし。

ああ…地下鉄だったよね?葉山台駅だっけ?はぁ!いったぁ…!早見台駅だよ。

ご祝儀袋用意した?まさか途中コンビニで買うとかじゃないよね?えっ何で分かったの?ミチルは受付を担当するんだっけ?うんだと思う。

4人そろって会うの成人式以来じゃない?すっごい楽しみ!いいから早く支度する。

は〜い。

遅い!式が始まっちゃうじゃない。

楓は昔から遅刻魔だからなぁ。

きっと今頃ご祝儀袋用意してんだよ。

おっ薫!わぁ〜ミチル!あ〜久しぶり!遅い!あっごめん。

はい行くよ!きれいな式場だね〜。

(ミチル)結構あちこち探したらしいよ。

しっかしえみちゃんが予想どおり一番か〜。

保母さんになるって言ってたえみちゃんがね〜。

結婚ねぇ…。

どうした?薫いきなり。

いや昔はさ30までには絶対結婚するって思ってたなぁって。

(楓ミチル)あ〜。

(ミチル)旦那一回り上なんだって。

同じたつ年。

えっそんな年なの!?しっ!年とか言わないの。

(オルガン)わぁ…えみちゃんきれい!いいなぁ幸せそう。

えっ…?えっ!?主任!

(今井)山城くん。

何だ?その格好。

どういう事なんですか?いやメールで言ったとおりだよ。

うちの会社破産申し立てしたらしい。

破産!?わぁ〜久しぶり!2人とも忙しいのにありがとね。

いえいえおめでとうございます。

おめでとうございます。

(隆)ありがとうございます。

あっねえ楓から連絡あった?うんさっき電話来た。

2次会には来れるって。

そっか。

大丈夫かなぁ?えみちゃん俺あっち回ってくるからここにいていいよ。

あっありがとう。

優しそうな旦那じゃん。

まあね〜。

あっ!楓!遅くなってごめん。

なんか大変だったね。

うん。

えみちゃんきれい!あっ…ありがとう。

光り輝いてるよ。

とりあえず飲みな。

うん。

いきなり倒産はないよね。

うん。

上司に会っていろいろ話聞いてきた。

まあ確かにショックはショックだけど…うん。

結婚っていう手もなくはないかなって。

(3人)えっ?このタイミングは神様が結婚しろって言ってるんじゃないかな。

一生あの会社で働く気もなかったし今の彼とつきあってもう2年だしちょうどふんぎりついた気がするんだよね。

出た。

あんたえみちゃん見て影響されたんでしょ。

そういう訳じゃないけど。

絶対そういう訳だろ。

まあいいじゃない。

ねっ。

楓お式は絶対招待してね。

うんもちろん!えみちゃ〜んほんときれいだね。

ありがとう。

おめでとう!

あっそうだ!

まさかご祝儀袋?ここで?

じゃ〜ん!これ覚えてる?

(3人)プロフィール帳!

うわ〜黒歴史!

まだそんなの持ってたんだ。

えみちゃんは理想の結婚について書いてたよ。

いや〜聞きたくない。

何?二十歳で優しくて思いやりのある人と結婚したいです。

(3人)うわ〜。

いや二十歳とかないわぁ。

薫は22歳って書いてた。

ほっといて。

まあ9年もオーバーしちゃったけどちゃんとそのとおりの人見つけられたかな。

何だかんだ言ってもえみちゃんが羨ましいと今全員が思ったはず

みんなにはね絶対来てほしかったんだ。

なんか友達の結婚式に出ると焦るよね〜。

いまさら焦ってもしょうがないじゃん。

だってもうすぐ30だよ。

ミチルもう30になったんだよね?

どう?うんなってみると思ったより平気。

ふ〜ん。

ミチルはちゃんと自活してるからね。

フリーでやってくって大変じゃない?

でも私はとりあえずバッグ作ってれば幸せだからさ。

へぇ〜。

ふ〜ん。

(ミチル)

あっ今ちょっとかっこつけた

そりゃあ実際持ってないものはたくさんあるけどこの年なりに手に入れたものもちゃんとあると思ってるよ。

まあ確かに無駄に年は取ってないよね。

それ認めたら終わりだし

うん。

(えみ)

結婚できてよかった

そっか。

薫は今エステティシャンやってんだっけ?うん。

実は今ちょっと出世して企画営業に移ったの。

え〜すごいじゃない。

ブライダルエステのパンフさっき式場で配っちゃった〜。

着々とやり手ババアに。

ババア言うな。

(笑い声)なんかこうやってると昔みたいだね。

みんなと騒いでると自分の年忘れそうになるよ。

えっ小5の時からだから…もう19年?

うわ〜具体的な数字言わないで。

心がえぐられる。

ねえこれからも時々みんなで集まんない?

(3人)えっ?

前みたいにひなぎく会復活させようよ。

ひなぎく会か〜。

懐かしいね〜。

月1くらいなら集まれるんじゃない?

じゃあ早速日程決めようよ!

©著作权归作者所有,转载或内容合作请联系作者
  • 序言:七十年代末,一起剥皮案震惊了整个滨河市,随后出现的几起案子,更是在滨河造成了极大的恐慌,老刑警刘岩,带你破解...
    沈念sama阅读 214,658评论 6 496
  • 序言:滨河连续发生了三起死亡事件,死亡现场离奇诡异,居然都是意外死亡,警方通过查阅死者的电脑和手机,发现死者居然都...
    沈念sama阅读 91,482评论 3 389
  • 文/潘晓璐 我一进店门,熙熙楼的掌柜王于贵愁眉苦脸地迎上来,“玉大人,你说我怎么就摊上这事。” “怎么了?”我有些...
    开封第一讲书人阅读 160,213评论 0 350
  • 文/不坏的土叔 我叫张陵,是天一观的道长。 经常有香客问我,道长,这世上最难降的妖魔是什么? 我笑而不...
    开封第一讲书人阅读 57,395评论 1 288
  • 正文 为了忘掉前任,我火速办了婚礼,结果婚礼上,老公的妹妹穿的比我还像新娘。我一直安慰自己,他们只是感情好,可当我...
    茶点故事阅读 66,487评论 6 386
  • 文/花漫 我一把揭开白布。 她就那样静静地躺着,像睡着了一般。 火红的嫁衣衬着肌肤如雪。 梳的纹丝不乱的头发上,一...
    开封第一讲书人阅读 50,523评论 1 293
  • 那天,我揣着相机与录音,去河边找鬼。 笑死,一个胖子当着我的面吹牛,可吹牛的内容都是我干的。 我是一名探鬼主播,决...
    沈念sama阅读 39,525评论 3 414
  • 文/苍兰香墨 我猛地睁开眼,长吁一口气:“原来是场噩梦啊……” “哼!你这毒妇竟也来了?” 一声冷哼从身侧响起,我...
    开封第一讲书人阅读 38,300评论 0 270
  • 序言:老挝万荣一对情侣失踪,失踪者是张志新(化名)和其女友刘颖,没想到半个月后,有当地人在树林里发现了一具尸体,经...
    沈念sama阅读 44,753评论 1 307
  • 正文 独居荒郊野岭守林人离奇死亡,尸身上长有42处带血的脓包…… 初始之章·张勋 以下内容为张勋视角 年9月15日...
    茶点故事阅读 37,048评论 2 330
  • 正文 我和宋清朗相恋三年,在试婚纱的时候发现自己被绿了。 大学时的朋友给我发了我未婚夫和他白月光在一起吃饭的照片。...
    茶点故事阅读 39,223评论 1 343
  • 序言:一个原本活蹦乱跳的男人离奇死亡,死状恐怖,灵堂内的尸体忽然破棺而出,到底是诈尸还是另有隐情,我是刑警宁泽,带...
    沈念sama阅读 34,905评论 5 338
  • 正文 年R本政府宣布,位于F岛的核电站,受9级特大地震影响,放射性物质发生泄漏。R本人自食恶果不足惜,却给世界环境...
    茶点故事阅读 40,541评论 3 322
  • 文/蒙蒙 一、第九天 我趴在偏房一处隐蔽的房顶上张望。 院中可真热闹,春花似锦、人声如沸。这庄子的主人今日做“春日...
    开封第一讲书人阅读 31,168评论 0 21
  • 文/苍兰香墨 我抬头看了看天上的太阳。三九已至,却和暖如春,着一层夹袄步出监牢的瞬间,已是汗流浃背。 一阵脚步声响...
    开封第一讲书人阅读 32,417评论 1 268
  • 我被黑心中介骗来泰国打工, 没想到刚下飞机就差点儿被人妖公主榨干…… 1. 我叫王不留,地道东北人。 一个月前我还...
    沈念sama阅读 47,094评论 2 365
  • 正文 我出身青楼,却偏偏与公主长得像,于是被迫代替她去往敌国和亲。 传闻我的和亲对象是个残疾皇子,可洞房花烛夜当晚...
    茶点故事阅读 44,088评论 2 352

推荐阅读更多精彩内容