日语诵读文选第25课
鲤
井伏鳟二
気は鲤を早稲田大学(わせだだいがく)のブールに放(はな)った。
夏が来て学生たちはブールで泳ぎはじめた。私は毎日午後になるとブールの見物(けんぶつ)に通(とお)って、囲(かこ)いの金綱(かなあみ)に顔を寄せながら彼もの巧妙(こうみょう)な水泳(すいえん)ぶりのに感心した。私はもはや失職(しっしょく)していたので、この見物は私にとって最も適切(てきせつ)なものであった。ーー日没(にちぼつ)近くなると学生たちは水から上がって、裸体のままで漆(うるし)の木の下に寝ころんだり、また彼らはたばこを喫(す)ったり談笑(だんしょう)したりする。私は彼らの健康な肢体(したい)と朗(ほが)らかな水泳の風景とを眺めて深い嘆息(たんそく)をもらしたことがしばしばであったのだ。
学生たちがもはやむらきに水へとびこまなくなると、プールの水面は一段と静かになる。そしてすぐさま燕が数羽水面にとび来たって、ひるがえったり腹を水面にかすめたりする。トれど私の白色の鯉は深く沈んでいて、姿を見せはしない。あるいは水底で死んでしまっているのかもわからないのである。ある夜、あまり蒸し暑いので、私は夜明けまで眠れなかったそれゆえ、朝のすがすがしい空気を吸おうと思って、プールのたりを歩きまわった。こんな場合には誰しも、自分はひど孤独であると考えたり働かなければいけないと思ったり、あいはふところ手をして永(なが)いあいだ立ち止ったりするものでる。
「鲤が!」
この時、私の白色の鯉が、まことにめざましくプールの水面くを泳ぎまわっているのを私は発見したのである。私は足言忍ばせて金綱の中に入って行って、仔細に眺めようとして飛込(とびこみ)台の上に登った。
私の鲤は与えられただけの広さを巧みにひろびろと扱いわけて、ここにあってはあたかも王者のごとく①泳ぎまわっていたのてある。のみならず私の鯉の後には、いくひきもの耐と幾十びきもの範と目高とが遅れまいとつき纏っていて、私の所有にはやかかる鯉をどんなに偉く見せたかもしれなかったのだ。
私はこのすばらしい光景に感動のあまり淚を流しながら、音のしないように注意して飛込台から降りてきた。
冷たい季節が来て、プールの水面には木の葉が散った。それから氷が張った。それゆえ、すでに私は鯉の姿をさがすことは断念していたのであるが、毎朝プールのほとりへ来てみることは怠らなかった。そして平らな氷の上にいくつもの小石を投げて遊んだ。小石は軽く投げれば速やかに氷の上を滑って冷たい音を立てた。もし力を入れて真下に投げつけると、これは氷の肌にささった。
ある朝、氷の上に薄雪が降った。私は長い竹竿を拾って来で、おもて氷の面に絵を描いてみた。長さ三間以上もあろうという魚の絵であって、私の考えでは、これは私の白色の鯉であった。
絵ができあがると鯉の鼻先に「……」何か書きつけたいと思ったがそれは止して、今度は鯉の後に多くの謝や目高が遅れまいとつき纏っているところを描き添えた。けれど謝や目高たちのいかに愚かで惨めに見えたことか!彼らは鰭がなかったり目や口のないものさえあった。私はすっかり満足した。
「鲤」による
【作者介绍】
井伏鳟二(1898年﹣1993年),小说家。出生在日本广品、原
名为满寿二。以「山椒魚」、「屋根の上サワン」等作品登上文坛。曾获得“直木奖”、“读卖文学奖”、“野间文艺奖”以及“文化勋章”。主要作品有「ジョン万次郎漂流记」¥<へんろう宿」、「遥拜隊長」、「黑い雨」等等。
【参考译文】
鲤鱼
我把鲤鱼放入了早稻田大学的游泳池里。
夏天到了,学生们开始在游泳池里游泳。每天一到下午我就去游泳池观望,把脸贴近围起来的铁丝网,看着他们那灵活的游泳动作,令人羡慕不已。我已失业,这种观望对我来说是最合适不过了。太阳快落山时,学生们从水中爬上来,光着身子在漆树下躺着,抽烟聊天。我望着他们健康的躯体和畅游的情景,不时发出深深的叹息。
学生们不再争先恐后下水的话,游泳池的水面就显得越发平静,于是马上就有几只燕子飞来水面,时而急转身、时而腹部擦水而过。然而,我的白色鲤鱼却沉在深处不见踪影,也许已死在水底了吧。
一天夜晚,实在太闷热了,直到黎明我还没睡着。我想呼吸一下清晨的凉爽空气,因此来到泳池边散步。在这种场合,谁都会感到自己是那么的孤独,或许会想去工作,或许会双手抱在胸前长时间地伫立。
"鲤鱼!"
这时,发现了我的白鲤鱼,很显眼地在附近水面游来游去。我暖手蹑脚地走进铁丝网内,爬上跳水台想看个究竟。
我的鲤鱼极其善于利用自己身的泳池这一空间,在这宽阔的水域里如帝王般地游来游去。不仅如此,我的鲤鱼后面还紧跟着几条鲫鱼和几十条桃花鱼、青(鳞)鱼,看来我的鲤鱼是多么的神气啊。
我被这一动人的情景感动得泫然泪下,生怕发出声响,轻轻地走下跳水台。
寒冷的季节来临了,泳池水面上落满了树叶,还结了冰。因而,我已不再想寻觅鲤鱼的踪影。但是,每天早上仍然坚持到泳池边看看。时而还向平滑的冰面投上几颗小石子玩玩。小石子被轻轻投出后在冰面上迅速滑动,发出冷冰冰的声音。如使劲往下扔的话,会钻进冰层中去。
一天早晨,冰面上下了层薄雪。我捡了根长竹子在冰面上画起画来。画了条长达五米以上的鱼,按我的想法,这就是我的白鲤鱼。画成后,想在鲤鱼的鼻尖上再写些什么的,突然住了手。想了想,紧接在鲤鱼的后面添上了众多的鲫鱼和青(鳍)鱼。然而,鲫鱼和青(鳍)鱼看上去是多么的愚多么的惨啊。不是少鳍的就是缺眼或没嘴的。我终于获得了满足。