梅花的香味
梦野久作
2026.9.27.
一只斑猫模仿人类爬上梅树嗅闻花。从那枝到那枝,从花到花蕾,我试着嗅了好几遍。
“什么嘛,人家都说好闻、好闻,我就真的试着闻了闻,真是无聊透顶的味道,回去吧回去吧。”
从树上下来了。
“霍霍切切,霍霍切切。”
“哎呀,黄莺来了。我一直很想吃那家伙,正好,我就躲在这里等着吧。”
“呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵,呵呵呵。”
说着说着,黄莺停在斑斑秃的梅树旁一根开满梅花的细树枝上。
“莺小姐莺小姐。”
用猫的声音呼唤着。
“亲斑小姐,今天天气真好啊。”
“喵喵,真是个好天气啊。而且这梅花的味道也很好,真想吃呢。”
“呵呵呵,讨厌的斑,梅花有香味吗?”
嗯,一闻到梅花的味道,肚子马上就饿了。你是什么味道的?”
“我呀,一闻到梅花的味道,心情就会变得很好,想唱歌,想到处跳来跳去。”
“哦,是吗?这么说来,我好像也想跳舞了。”
“哎呀,真有意思,跳个舞给我瞧瞧。”
“不,我闻到你衣服的味道就想和你一起跳舞,真的闻到你的味道心情就好了。怎么样,一起跳舞吧?”
“我不要,我害怕和你跳舞。”
“为什么?一点也不可怕!你再往这边来看看!”
“才不要呢。你说闻到妾身的气味就想跳舞是骗人的吧?”
“为什么?”
“想吃了吧?”
说着,黄莺一下子飞了出去。
“糟了。”
斑扑了过去,扑通一声掉在了地上。
“霍霍切切,霍霍切切。”
莺在邻居家的梅树上叫着。
梅のにおい
夢野久作
一匹の斑ぶち猫が人間の真似をして梅の木にのぼって花を嗅いでみました。あの枝からこの枝、花から蕾といくつもいくつも嗅いでみましたが、
「ナアーンダ、人間がいいにおいだ、いいにおいだと言うから本当にして嗅いでみたら、つまらないにおいじゃないか。馬鹿馬鹿しい、帰ろう帰ろう」
と樹から降りかかりました。
「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
「オヤ、鶯がやって来たな。おれは一度あいつをたべてみたいと思っていたが、ちょうどいい。ここに隠れてまっていてやろう」
「ホーホケキョ、ホーホケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ」
と言ううちに鶯は、斑のいる梅の木のすぐそばにある梅の花のたくさん開いたほそい枝の処へ、ヒョイととまりました。
「鶯さん鶯さん」
と猫なでごえで呼びかけました。
「オヤ斑さん、今日はいいお天気ですね」
「ニャーニャー、ホントにいいお天気ですね。それにこの梅の花のにおいのいいこと。ほんとにたべたくなるようですね」
「オホホホホ、イヤな斑さんだこと。梅の花においしいにおいがしますか」
「ええ、梅のにおいをかぐとおなかが急にすくようです。あなたはどんなにおいがするのですか」
「あたしはねえ、梅のにおいを嗅ぐと何とも言えないいい心持ちになって、歌がうたいたくなるのです。そうしてあちらこちらと躍りながら飛びまわりたくなるのです」
「ヘエ、さようですかね。そう言えばあたしも何だか踊りたくなったようです」
「まあ、おもしろいこと。一つおどってみせてちょうだいな」
「いいえ、あたしはあなたの着物のにおいを嗅いだら一緒に踊りたくなったのです、本当にあなたのにおいを嗅ぐといいこころもちになります。どうです、一緒に踊ろうじゃありませんか」
「いやですよ。あなたと踊るのはこわい」
「何故です。ちっとも怖い事はないじゃありませんか。もっとこっちへきてごらんなさい」
「イヤですよ。妾のにおいを嗅いで踊りたくなったと言うのは嘘でしょう」
「どうして」
「たべたくなったんでしょう」
と言ううちに鶯はパッと飛げ出しました。
「しまった」
と斑が飛びつきますと、ドタリと地べたへ落ちてしまいました。
「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
と鶯は隣のうちの梅の木で鳴いていました。