月(つき)灯(あか)りに
かざした指(ゆび)で
動(うご)かすのは思(おも)い出(で)
目(め)を閉(と)じて
溢(あふ)れる
幼(おさな)き記憶(きおく)
優(やさ)しすぎる子守唄(こもりうた)
確(たし)かめるように
鏡(かがみ)の中(なか)
目(め)の前(まえ)の瞳(ひとみ)に
映(うつ)り込(こ)んでる
少年(しょうねん)を
誰(だれ)も知(し)らない
煌(きら)めく夜空(よぞら)に響(ひび)く
甘(あま)くて切(せつ)ない調(しら)べ
金色(きんいろ)の光(ひかり)の中(なか)
時間(とき)が回(まわ)り出(だ)す
だけどどうして
僕は足(あし)を止(と)めて
立(た)ちすくむ
恋(こい)をしたみたいに
ここから見(み)る夜空(よぞら)は
まるで
名前(なまえ)のない絵(え)のようで
星屑(ほしくず)をかき分(わ)け
君(きみ)を連(つ)れだし
あの森(もり)へといそごう
月(つき)の欠片(かけら)を
辿(たど)ってゆけば 迷(まよ)わずに
行(い)けるよ
夢(ゆめ)の続(つづ)きへ
閉(と)じ込(こ)めた
僕を探(さが)しに
真夜中(まよなか)に手招(てまね)きする
甘(あま)くて切(せつ)ない蕾(つぼみ)
亜麻色(あまいろ)の髪(かみ)が揺(ゆ)れて
少女(しょうじょ)は微笑(ほほえ)む
一(ひと)つ下(くだ)さい
その手(て)に咲(さ)く花(はな)の
名前(なまえ)さえ
僕には分(わ)からない
煌(きら)めく夜空(よぞら)に響(ひび)く
優(やさ)しすぎる子守唄(こもりうた)
金色(きんいろ)の光(ひかり)の中(なか)
思(おも)い出(で)に変(か)わる
真夜中(まよなか)に手招(てまね)きする
甘(あま)くて切(せつ)ない記憶(きおく)
夢(ゆめ)から醒(さ)めないように
唇(くちびる)を噛(か)んだ
だけどこうして
鏡(かがみ)の中(なか)にいる
僕のこと
誰(だれ)にも分(わ)からない
僕ハココニイルヨ