● 本译稿除重译外,同时对照知名译本,对明显相异处,疑似错译处等添加了注解。
● 所对照的知名译本包括叶渭渠译本和李德纯译本,以叶渭渠为主。
● 词义解释主要参考大辞泉(小学馆)及各类信息渠道。
译文
三
翌日早晨九点过后,男人已来我的旅店探望了。我刚醒来,邀他去泡澡。晴空万里的南伊豆正是小阳春天气[36] ,涨水了的小河在浴室下方受暖阳照晒。连自己都不由觉得昨夜的烦恼似梦一般,可我试着对男人说:
“昨晚闹得很晚啊。”
“怎么,你听到啦?”
“当然听到啦。”
“都是本地人啦,本地人一劲儿闹腾,一点意思都没有。”
他的样子太过漫不经心[37] ,我便缄口不言了。
“那班人去了对面的浴池。——看,像是发现我们了,在瞎笑呢。”
循着他的所指,我向河对过的公共浴场看去。蒸汽中七八个人的裸体朦朦胧地浮着。
昏暗的浴室深处,忽有裸女奔出,霍地就在更衣处前端,以一副要向河岸飞跃而下的姿势站着,两手大大地平伸开,在吆叫着什么。手巾也没有,整个儿裸着。那是小舞女。那幼桐般纤足舒展的白色裸身,望之使我心如沁清水,呼地长长舒了口气,咯咯地轻轻笑了。真是小孩子。发现了我们,高兴得一丝不挂地就在阳光中飞扑而出,张着手爪通背伸展——多么孩子气![38] 我舒朗而乐咯咯笑个不住。脑袋似擦拭过一般清澄起来,微笑总也止不住。
小舞女发量丰厚,看着便像十七八岁,加之装扮得一如妙龄女子,我才会有那些荒谬的误解。
和男人一同回到我的房间,不多时,大姑娘就来旅店院里看着菊花圃,小舞女正过了约莫半座桥。四十来岁的女人出了公共浴场向那两人方向望,小舞女倏地缩了缩肩,像是在说“会挨骂的,我回去了”,朝我笑了笑,急步折返了。四十来岁的女人直奔到桥上来吆道:
“欢迎您过来玩。”
“欢迎您过来玩。”
大姑娘也说了同样的话,女人们回去了。男人直到傍晚都沉沉坐着。
[36]原文是“美しく晴れ渡った南伊豆の小春日和” “晴れ渡った”是过去式,即此处指的是当下南伊豆的天气
过往译本有的是“南伊豆是小阳春天气”→此句没有加时间,或者变换句式结构,易使人误解南伊豆一直是小阳春天气。
[37]原文是“あまりに何げないふう”。
过往译本有的是“他装出无所谓的样子”→原句所有要素有三个:あまりに是太过;何げない是漫不经心,不放在心上;ふう是xxx的样子。原文并没有说他是“装的”,人物意图遭曲解。
有的是“他淡淡一笑而过”→没有体现原文的“太”和“xxx的样子”。
[38]原文是“私たちを見つけた喜びでまっ裸のまま日の光の中に飛び出し、爪先きで背いっぱいに伸び上がるほどに子供なんだ”,这一整句由ほど连接,表示ほど前面的内容,是小舞女孩子气程度之高的表现,即因为十分孩子气,所以发现了我们就xxx。但由于中文句式如此处理未免冗长,故使用破折号来表示ほど,牵连前后的关系,表示破折号前面的内容,为后面孩子气的体现。
过往译本有的是“她发现我们,满心喜悦,就这么赤裸裸地跑到日光底下,踮起足尖,伸直了身躯。她还是个孩子呐”→该译本直接把ほど省略,将这一整句割裂为两个独立的句子,没有明确体现ほど所指代的“孩子气”和“小舞女那些动作”之间的关系。
原文
三
翌る朝の九時過ぎに、もう男が私の宿に訪ねて来た。起きたばかりの私は彼を誘って湯に行った。美しく晴れ渡った南伊豆の小春日和で、水かさの増した小川が湯殿の下に暖く日を受けていた。自分にも昨夜の悩ましさが夢のように感じられるのだったが、私は男に言ってみた。
「昨夜はだいぶ遅くまで賑やかでしたね」
「なあに。聞こえましたか」
「聞こえましたとも」
「この土地の人なんですよ。土地の人はばか騒ぎをするばかりで、どうもおもしろくありません」
彼があまりに何げないふうなので、私は黙ってしまった。
「向こうのお湯にあいつらが来ています。――ほれ、こちらを見つけたと見えて笑っていやがる」
彼に指ざされて、私は川向こうの共同湯の方を見た。湯気の中に七、八人の裸体がぼんやり浮かんでいた。
仄暗い湯殿の奥から、突然裸の女が走り出して来たかと思うと、脱衣場のとっぱなに川岸へ飛びおりそうな格好で立ち、両手をいっぱいに伸して何か叫んでいる。手拭もないまっ裸だ。それが踊子だった。若桐のように足のよく伸びた白い裸身を眺めて、私は心に清水を感じ、ほうっと深い息を吐いてから、ことこと笑った。子供なんだ。私たちを見つけた喜びでまっ裸のまま日の光の中に飛び出し、爪先きで背いっぱいに伸び上がるほどに子供なんだ。私は朗らかな喜びでことこと笑い続けた。頭が拭われたように澄んで来た。微笑がいつまでもとまらなかった。
踊子の髪が豊かすぎるので、十七、八に見えていたのだ。
その上娘盛りのように装わせてあるので、私はとんでもない思い違いをしていたのだ。
男と一緒に私の部屋に帰っていると、まもなく上の娘が宿の庭へ来て菊畑を見ていた。踊子が橋を半分ほど渡っていた。四十女が共同湯を出て二人の方を見た。踊子はきゅっと肩をつぼめながら、叱られるから帰ります、というふうに笑って見せて急ぎ足に引き返した。四十女が橋まで来て声をかけた。
「お遊びにいらっしゃいまし」
「お遊びにいらっしゃいまし」
上の娘も同じことを言って、女たちは帰って行った。男はとうとう夕方まで坐り込んでいた。