夏目漱石《永日小品》之《温暖的梦》 个人翻译

前次的《猫之墓》阅读近三百了,但总没有人发表一下评论。个人的翻译水平依旧很低,望前辈稍作点评。

 

图片发自简书App

                            温暖的梦

风儿朝着高大的建筑物冲去,正如我所料般这股风没法直直的顶穿它,撞上楼后有如闪电折身拧腰,而后掠过我的头顶,斜着吹落于石板路上。

我一边走着一边摁住头上戴的礼帽,前方站着一位等客的马车夫,正从马车上望着我这副挡风的模样。我把手从帽上拿开,站直身子,他便向我比起一根食指,这是在问我打不打算坐车的手势。我并未坐他的车,步过他身后,这位车夫遂捏起右手拳头,猛烈的击打自己的前胸,就算我已走离有二三间远,也依然能听见他那阵“咚咚”的敲打声。

伦敦的车夫都用这样的方式来暖和自己的身子和手。

回头轻轻瞟了眼这位车夫,他陈旧褪色的硬帽子下,向外冒着霜雪满盈的浓密头发,身着像是缝合了毛巾的粗布茶色外套,正抬起他的右胳膊,举到与肩平齐处,愤怒的敲打自己的胸膛,简直像是一种机械活动般。

我继续向前而去。

路上的人们争先恐后的大步而行,就连女人也不甘落居后位。她手伸到腰部后面,轻轻捏起裙子一角,脚下的高跟鞋跺得石板哀鸣不止,以要扭脚般的速度向前疾驰。

往四周一看,每个人都像是被逼入绝境般急不可耐,男人目视前方,女人也不望他处,只是专心致志的朝着心愿的方向一直线的走下去。他们的嘴唇紧闭、眉头深锁、鼻子挺拔的指向云端、脸阴沉着绷得死死的、身下双足一字排开,向前而去。仿佛不堪忍受踏在地面的双脚步行,无法容许自己仍身处室外,若不早一刻逃回家,藏于屋檐下的话,那便是要背负一生的耻辱,大家尽是这副模样。

我慢悠悠的摇在路上,总觉得这城市没法继续呆下去了。抬头望去,广阔的天空不知何时被分割开了,只剩下一条条纤细丝带自东向西悠长的跨过有如断崖般耸立左右的大楼。这些带子在早晨会是老鼠毛皮般的灰色,渐渐的又会被染成鸢鸟羽翎般的茶褐色,建筑物倒是一成不变的保持着铁青色,像是对温暖的太阳依然厌倦到了极点,遂毫无顾虑的堵塞在两侧。

如同广袤土地为了不让高悬的阳光落入狭小的谷底一样,这些建筑物在二楼上加筑三楼,三楼上继续垒起四楼,而渺小的人们深居谷底,聚成一片黑毯,于阴寒的地界中来往穿行。我则是这些拢成黑压压一片行动的人中速度最为缓慢的一人。

风儿像是被困于谷中,迷失了出路,便想将这黑谷整个掀翻似的席卷而来。幽暗一团的人们有如从渔网中落逃的杂鱼般向四面八方倾散开来,缓迟的我也被这风洗礼一道,连忙逃回了家中。

转过一圈圈悠长的走廊,跨上三两道楼梯,一扇弹力充足的大门便出现在我眼前。我将身子倚上门,刚放松些许之时,身子便与门融为一体般滑进了一个巨大的走廊中,眼前耀眼异常,回头看去,大门不知何时已经合上了。而我现在身处的地方像春天一样温暖。

不大会儿,双目已经习惯了这的光线,眨巴两下眼睛朝两旁看去,左右皆是大批人群,虽然人数庞大,但他们并不喧闹,安静且祥和。

他们脸上的肌肉极其放松,如此多的人肩并着肩立在一起,竟无人有一丝不悦,无论我观察多少人,都没有人露出任何痛苦,他们不分对象,温柔的对待着彼此。

抬头向上房望去,浓重而绚烂的五彩光芒从穹顶之上洒入我眼中,覆盖其上鲜艳华贵的金箔刺入了我的胸膛般,在我心中冉冉生辉。

回过头来,前方是扶拦隔出的尽头,栏杆之外除了一个巨大的洞穴外什么也没有。我移步到扶栏旁,伸长我短小的脖子探头洞内望去,在相当深远的底部,填满了像是画在画上的小人。数量庞大,但每一个都让人印象深刻,所谓的人海即是这副景象吧。

白、黑、黄、绿、紫、红,这些鲜明亮丽的色彩有如沧海中泛起的波浪般,聚成一团,在深渊之地,紧列为五彩的鳞片,娇小且优美的缓缓飘动着。

正在这时,眼前这副蠕动的景象突然消失,从巨大的穹顶到深远的谷底变得一片漆黑。方才的数千人仿佛全被埋葬在了这片黑暗中,没有一个人发出声响,所有人都被攘入这片暗域。曾经的存在已成泡影,连影子与身形都没留下一丝踪迹,四周寂静一片,毫无生息。

又在顷刻之间,深渊底部正面一部分被切成了四方形,如同从黑暗中飘浮出现的一般,朦朦胧胧的一片在未知觉间又透出些许微光,稍显明亮。起初我只以为是暗黑的程度不一,可渐渐的这团薄明竟然挣脱了黑暗。当我能够意识到自己被这团温柔的光笼罩的时候,已然身处雾一般的光线之中,这些光迷蒙着并不透明。

这是由黄、紫以及蓝色组成的色调,转眼间黄色和紫色的部分开始游离,我的双眼已经疲倦,但我仍提着心瞬间也不绕过的细细凝视着这番动静。

雾霭从我眼底悄然消散,在遥远的彼方,明亮温和的日光将太阳映的熠熠生辉,青草地上,身着黄色上衣的俊秀男子与舞动着紫色长袖的娇美女子清晰的出现在我眼前。橄榄树下放置着一把大理石长椅,女子歇身于此时男子则位居一侧,俯望着女子。从南方而来的惠风轻柔拂过,一曲闲适优雅的声乐追求着南风,纤细悠长的掠过远方此起彼伏的浪涌飘然而来。

洞穴上下,一时之间人声鼎沸,他们并未消失于黑暗之中,只是同我一样,在幽暗之处梦见了温暖的希腊。


     暖かい夢


 風が高い建物に当って、思うごとく真直まっすぐに抜けられないので、急に稲妻いなずまに折れて、頭の上から、斜はすに舗石しきいしまで吹きおろして来る。自分は歩きながら被かぶっていた山高帽やまたかぼうを右の手で抑おさえた。前に客待の御者ぎょしゃが一人いる。御者台ぎょしゃだいから、この有様を眺めていたと見えて、自分が帽子から手を離して、姿勢を正すや否や、人指指ひとさしゆびを竪たてに立てた。乗らないかと云う符徴ふちょうである。自分は乗らなかった。すると御者は右の手に拳骨げんこつを固めて、烈はげしく胸の辺あたりを打ち出した。二三間離れて聞いていても、とんとん音がする。倫敦ロンドンの御者はこうして、己おのれとわが手を暖めるのである。自分はふり返ってちょっとこの御者を見た。剥はげ懸かかった堅い帽子の下から、霜しもに侵おかされた厚い髪の毛が食はみ出だしている。毛布ケットを継つぎ合せたような粗あらい茶の外套がいとうの背中の右にその肱ひじを張って、肩と平行になるまで怒いからしつつ、とんとん胸を敲たたいている。まるで一種の器械の活動するようである。自分は再び歩き出した。

 道を行くものは皆追い越して行く。女でさえ後おくれてはいない。腰の後部うしろでスカートを軽く撮つまんで、踵かかとの高い靴が曲まがるかと思うくらい烈はげしく舗石を鳴らして急いで行く。よく見ると、どの顔もどの顔もせっぱつまっている。男は正面を見たなり、女は傍目わきめも触らず、ひたすらにわが志こころざす方かたへと一直線に走るだけである。その時の口は堅く結んでいる。眉まゆは深く鎖とざしている。鼻は険けわしく聳そびえていて、顔は奥行ばかり延びている。そうして、足は一文字に用のある方へ運んで行く。あたかも往来おうらいは歩くに堪たえん、戸外はいるに忍しのびん、一刻も早く屋根の下へ身を隠さなければ、生涯しょうがいの恥辱である、かのごとき態度である。

 自分はのそのそ歩きながら、何となくこの都にいづらい感じがした。上を見ると、大きな空は、いつの世からか、仕切られて、切岸きりぎしのごとく聳そびえる左右の棟むねに余された細い帯だけが東から西へかけて長く渡っている。その帯の色は朝から鼠色ねずみいろであるが、しだいしだいに鳶色とびいろに変じて来た。建物は固もとより灰色である。それが暖かい日の光に倦うみ果はてたように、遠慮なく両側を塞ふさいでいる。広い土地を狭苦しい谷底の日影にして、高い太陽が届く事のできないように、二階の上に三階を重ねて、三階の上に四階を積んでしまった。小さい人はその底の一部分を、黒くなって、寒そうに往来おうらいする。自分はその黒く動くもののうちで、もっとも緩漫かんまんなる一分子である。谷へ挟はさまって、出端ではを失った風が、この底を掬すくうようにして通り抜ける。黒いものは網の目を洩もれた雑魚ざこのごとく四方にぱっと散って行く。鈍のろい自分もついにこの風に吹き散らされて、家のなかへ逃げ込んだ。

 長い廻廊をぐるぐる廻って、二つ三つ階子段はしごだんを上のぼると、弾力ばねじかけの大きな戸がある。身躯からだの重みをちょっと寄せかけるや否や、音もなく、自然じねんと身は大きなガレリーの中に滑すべり込んだ。眼の下は眩まばゆいほど明かである。後うしろをふり返ると、戸はいつの間にか締しまって、いる所は春のように暖かい。自分はしばらくの間、瞳ひとみを慣ならすために、眼をぱちぱちさせた。そうして、左右を見た。左右には人がたくさんいる。けれども、みんな静かに落ちついている。そうして顔の筋肉が残らず緩ゆるんで見える。たくさんの人がこう肩を並べているのに、いくらたくさんいても、いっこう苦にならない。ことごとく互いと互いを和やわらげている。自分は上を見た。上は大穹窿おおまるがたの天井てんじょうで極彩色ごくさいしきの濃く眼に応こたえる中に、鮮あざやかな金箔きんぱくが、胸を躍おどらすほどに、燦さんとして輝いた。自分は前を見た。前は手欄てすりで尽きている。手欄の外には何なにもない。大きな穴である。自分は手欄の傍そばまで近寄って、短い首を伸のばして穴の中を覗のぞいた。すると遥はるかの下は、絵にかいたような小さな人で埋うまっていた。その数の多い割に鮮あざやかに見えた事。人の海とはこの事である。白、黒、黄、青、紫、赤、あらゆる明かな色が、大海原おおうなばらに起る波紋はもんのごとく、簇然そうぜんとして、遠くの底に、五色の鱗うろこを并ならべたほど、小さくかつ奇麗きれいに、蠢うごめいていた。

 その時この蠢くものが、ぱっと消えて、大きな天井から、遥かの谷底まで一度に暗くなった。今まで何千となくいならんでいたものは闇やみの中に葬られたぎり、誰あって声を立てるものがない。あたかもこの大きな闇に、一人残らずその存在を打ち消されて、影も形もなくなったかのごとくに寂しんとしている。と、思うと、遥かの底の、正面の一部分が四角に切り抜かれて、闇の中から浮き出したように、ぼうっといつの間まにやら薄明るくなって来た。始めは、ただ闇の段取だんどりが違うだけの事と思っていると、それがしだいしだいに暗がりを離れてくる。たしかに柔やわらかな光を受けておるなと意識できるぐらいになった時、自分は霧きりのような光線の奥に、不透明な色を見出みいだす事ができた。その色は黄と紫むらさきと藍あいであった。やがて、そのうちの黄と紫が動き出した。自分は両眼の視神経を疲れるまで緊張して、この動くものを瞬またたきもせず凝視みつめていた。靄もやは眼の底からたちまち晴れ渡った。遠くの向うに、明かな日光の暖かに照り輝かがやく海を控ひかえて、黄きな上衣うわぎを着た美しい男と、紫の袖そでを長く牽ひいた美しい女が、青草の上に、判然はっきりあらわれて来た。女が橄欖かんらんの樹きの下に据すえてある大理石の長椅子に腰をかけた時に、男は椅子の横手に立って、上から女を見下みおろした。その時南から吹く温かい風に誘われて、閑和のどかな楽がくの音ねが、細く長く、遠くの波の上を渡って来た。

 穴の上も、穴の下も、一度にざわつき出した。彼らは闇の中に消えたのではなかった。闇の中で暖かな希臘ギリシャを夢みていたのである。

©著作权归作者所有,转载或内容合作请联系作者
  • 序言:七十年代末,一起剥皮案震惊了整个滨河市,随后出现的几起案子,更是在滨河造成了极大的恐慌,老刑警刘岩,带你破解...
    沈念sama阅读 214,128评论 6 493
  • 序言:滨河连续发生了三起死亡事件,死亡现场离奇诡异,居然都是意外死亡,警方通过查阅死者的电脑和手机,发现死者居然都...
    沈念sama阅读 91,316评论 3 388
  • 文/潘晓璐 我一进店门,熙熙楼的掌柜王于贵愁眉苦脸地迎上来,“玉大人,你说我怎么就摊上这事。” “怎么了?”我有些...
    开封第一讲书人阅读 159,737评论 0 349
  • 文/不坏的土叔 我叫张陵,是天一观的道长。 经常有香客问我,道长,这世上最难降的妖魔是什么? 我笑而不...
    开封第一讲书人阅读 57,283评论 1 287
  • 正文 为了忘掉前任,我火速办了婚礼,结果婚礼上,老公的妹妹穿的比我还像新娘。我一直安慰自己,他们只是感情好,可当我...
    茶点故事阅读 66,384评论 6 386
  • 文/花漫 我一把揭开白布。 她就那样静静地躺着,像睡着了一般。 火红的嫁衣衬着肌肤如雪。 梳的纹丝不乱的头发上,一...
    开封第一讲书人阅读 50,458评论 1 292
  • 那天,我揣着相机与录音,去河边找鬼。 笑死,一个胖子当着我的面吹牛,可吹牛的内容都是我干的。 我是一名探鬼主播,决...
    沈念sama阅读 39,467评论 3 412
  • 文/苍兰香墨 我猛地睁开眼,长吁一口气:“原来是场噩梦啊……” “哼!你这毒妇竟也来了?” 一声冷哼从身侧响起,我...
    开封第一讲书人阅读 38,251评论 0 269
  • 序言:老挝万荣一对情侣失踪,失踪者是张志新(化名)和其女友刘颖,没想到半个月后,有当地人在树林里发现了一具尸体,经...
    沈念sama阅读 44,688评论 1 306
  • 正文 独居荒郊野岭守林人离奇死亡,尸身上长有42处带血的脓包…… 初始之章·张勋 以下内容为张勋视角 年9月15日...
    茶点故事阅读 36,980评论 2 328
  • 正文 我和宋清朗相恋三年,在试婚纱的时候发现自己被绿了。 大学时的朋友给我发了我未婚夫和他白月光在一起吃饭的照片。...
    茶点故事阅读 39,155评论 1 342
  • 序言:一个原本活蹦乱跳的男人离奇死亡,死状恐怖,灵堂内的尸体忽然破棺而出,到底是诈尸还是另有隐情,我是刑警宁泽,带...
    沈念sama阅读 34,818评论 4 337
  • 正文 年R本政府宣布,位于F岛的核电站,受9级特大地震影响,放射性物质发生泄漏。R本人自食恶果不足惜,却给世界环境...
    茶点故事阅读 40,492评论 3 322
  • 文/蒙蒙 一、第九天 我趴在偏房一处隐蔽的房顶上张望。 院中可真热闹,春花似锦、人声如沸。这庄子的主人今日做“春日...
    开封第一讲书人阅读 31,142评论 0 21
  • 文/苍兰香墨 我抬头看了看天上的太阳。三九已至,却和暖如春,着一层夹袄步出监牢的瞬间,已是汗流浃背。 一阵脚步声响...
    开封第一讲书人阅读 32,382评论 1 267
  • 我被黑心中介骗来泰国打工, 没想到刚下飞机就差点儿被人妖公主榨干…… 1. 我叫王不留,地道东北人。 一个月前我还...
    沈念sama阅读 47,020评论 2 365
  • 正文 我出身青楼,却偏偏与公主长得像,于是被迫代替她去往敌国和亲。 传闻我的和亲对象是个残疾皇子,可洞房花烛夜当晚...
    茶点故事阅读 44,044评论 2 352

推荐阅读更多精彩内容

  • 1.暗闇より夜魔来たる-1あなたはきっとこんな私をお許しにはならないでしょう…ですが、私はあなたを守る以外の何かを...
    波沙诺瓦阅读 3,254评论 0 7
  • 1.暗闇より夜魔来たる-1あなたはきっとこんな私をお許しにはならないでしょう…ですが、私はあなたを守る以外の何かを...
    波沙诺瓦阅读 1,925评论 1 2
  • 陽の光 闇の月 陽も月も異なれど、同じように地上を照らす。けれど、両者は決してまみえることはない。陽が輝くとき月は...
    波沙诺瓦阅读 2,248评论 0 7
  • 1.DE PROFUNDIS CLAMAVI~深き淵より我叫びぬ~1愚考、あやまち、罪。私の心に潜む悪意が今の私を...
    波沙诺瓦阅读 2,249评论 0 1
  • 历史是用来缅怀的,世界史是用来瞻仰的。 我这个人从小就特别喜欢历史,对于写历史方面的书完全没有抵抗力。所以,看到这...
    我是绾绾阅读 563评论 0 2