ぼくは仕事に一区切りつけると、例えば夜遅く、今こうして書いている原稿に一区切りつけると、ビールを飲むことにしています。女房に言います。「さあて、ビール飲むぞ」
すると女房が言います。「昨夜(ゆうべ)もずいぶん飲んだのに……」
もし女房が、
「昨夜(さくや)もずいぶん飲んだのに……」
と言ったら、変ではないけれど、「より文語的な表現」になる。「より文語的」女房ですね。そして、もし非常に文語的女房なら、こう言うかもしれません。
「昨夜(きぞ)もずいぶん飲んだのに……」
「昨夜(きそ)もずいぶん飲んだのに……」
どちらも万葉集の時代の昨夜(ゆうべ)です。
「昨夜(よんべ)もずいぶん飲んだのに……」
女房が酔っぱらっているわけではなくて、土左日記の昨夜(ゆうべ)です。
「昨夜(よべ)もずいぶん飲んだのに……」
これは枕草子です。
「昨夜(ようべ)もずいぶん飲んだのに……」
これは江戸時代の落語にあります。
脱線しましたが、文語的表現という脇道を少し歩いてみました。脇道から日本語の広い芝生、というより未開の原っぱがひろがるのが見えるのではないでしょうか。草花が生き茂り、木々に実が生り、もちろん雑草も生えていて、そうした深みと厚みが無限の可能性を宿しているように感じられます。
我把工作分成几个部分。当书稿写到一个阶段大致能够结束的时候,如果比较晚,我就会奖励自己去喝一杯啤酒。我老婆在这个时候就会说,“你刚刚,是去喝酒了吧?”
接下来老婆继续说道,“前夜你似乎也喝了不少吧?”
或者老婆会说,“昨夜你好像也喝了不少吧?”
虽然这样说,会觉得比较顺耳一些,但这其实还是“比较书面化”的说法,更加“书面”的老婆说的话。如果老婆是一位非常喜欢用书面语的,也许她还会这么表达:
“暮,汝醉。”或“暮晚,汝醉。”
——这是万叶集时代的“昨晚”。
“畴昔之夜,汝酒醉矣。”——这可不是老婆喝醉了,而是土佐日记时代的“昨晚”。
“前夕,汝畅饮,酒醉。”——这是枕草子时代。
“昨儿晚上,您可喝了不少呢!”——这是江户时代,落语版本的“昨晚”。
虽然看起来有点偏题,但不过是从日语表达的方面来侧面解释书面语的用法。就算是书面语,日语也有许多种表达方式,就像一块草地,看似相同,但其实每株草都各有不同。也许以后,能够花草茂盛,双木成林,每一块草地都拥有孕育无数生命的可能。
【文章里面,展现的是昨夜的多种说法,由于作者在其中还夹杂了“昨夜”这个词汇使用从古到今的时间顺序(奈良-承平-平安-江户),所以我这边的翻译也按照类似的时间顺序(东汉-北宋-明清,最后一个用的是天津话的说法,对应原文的落语),这大概是我做翻译练习里最难的一次了。】
だっせん [脱線]
〈スル〉 鉄道事故の一. ∥ (ア) 話が本筋からそれること. (イ) 常軌を逸すること.
わきみち [▲脇道]
本道から分かれた道. ∥ 本筋からはずれた方向. ▼話が~にそれる
しばふ [:芝生:]
芝が一面に植えてある所.
はらっぱ 1 [原っぱ]
〔俗〕 原.
やど・す 2 [宿す]
〈五〉 中にとどめる. ∥ 妊娠する. ▼子を~
万叶集:日本最早的诗歌总集,相当于中国的《诗经》。所收诗歌自4世纪至8世纪中叶长短和歌,成书年代和编者,历来众说纷纭,但多数为奈良年间(公元710~794)的作品。
土佐日记:由日本纪贯之于承平五年(935年)成书,属日记文学体裁。
枕草子(まくらのそうし):日本平安时期女作家清少纳言创作的随笔集,大约成书于1001年。
江户时代(えどじだい):1603年3月24日-1867年11月15日,又称德川时代。
落语:日本的传统曲艺形式之一。无论是表演形式还是内容,落语都与中国的传统单口相声相似。
暮:晚上, 暮者,晚也。出自《论衡·明雩》, 《论衡》一书为东汉思想家王充(27-97年)所作,大约作成于汉章帝元和三年(86年)
畴昔之夜:畴昔,往日,从前。出自苏轼 《后赤壁赋》【 作于宋神宗元丰五年(1082) 】: “畴昔之夜,飞鸣而过我者,非子也耶?”
前夕:出自 明 黄道周《节寰袁公传》:“及长,数有异兆,自知其名位所届。(袁可立)寿至七十有二卒,卒之前夕,有巨星陨西南,坠地有声。” 清 蒲松龄 《聊斋志异·宫梦弼》:“未几,昨夕妇出,跪曰:‘是某舅氏。以前夕来晚,故未告主人。