Step1 : 存在文
ある場所・時間に,人や物が存在している様子を述べる文を「存在文」と言います。
場所/時間+動詞+“着”+人/物
桌子上 放 着 一本词典。 (机の上に辞書が1冊置いてある。)
日本語で「~が」にあたるものが,主語として文頭に立つのではなく,目的語として動詞の後ろに置かれる点が,この構文の大きな特徴です。この「人」や「物」にあたる成分は,意味的には不特定の成分なので,しばしば数量詞が置かれます。
墙上贴着一张中国地图。
(壁に中国の地図が1枚貼ってある。)
[Qiáng shang tiēzhe yì zhāng Zhōngguó dìtú.]
床上躺着一个病人。
(ベッドに病人が1人横たわっている。)
[Chuáng shang tǎngzhe yí ge bìngrén.]
门口停着一辆汽车。
(入り口に車が1台止まっている。)
[Ménkǒu tíngzhe yí liàng qìchē.]
この構文は,同じく存在を表す“有”構文と同じ仲間です。同じ語順になります。“有”がただ「ある」という存在を述べているのに対して,この構文の<動詞+“着”>の場合は,その存在のあり方を具体的に述べる表現です。
墙上 有 一张地图。 (ある)
↓
墙上 贴着 一张地图。 (はってある)
↓
墙上 挂着 一张地图。 (掛けてある)
Step2: 現象文
ある場所・時間において,何かが出現したり消失したりする現象を表す文を「現象文」と言います。
場所/時間 + 動詞 (+結果/方向補語) (+“了”) + 人/物
前边儿 走 过 来 两个人。(前から2人の人が歩いて来た。)
この構文も存在文と同様に,「~が」にあたる成分が主語ではなく目的語になっている点に特徴があります。その「~が」にあたる成分は意味上は不特定の成分で,多くの場合数量詞を伴います。また,動詞の部分ははだかの動詞ではなく,結果補語や方向補語,もしくは“了” をつけます。
1.出現を表す文
我们宿舍来了一个新同学。
(私たちの宿舎に新しい同級生が一人やって来た。)
[Wǒmen sùshè láile yí ge xīn tóngxué.]
大路上走过来两个人。
(大通りを二人の人が歩いて来た。)
[Dàlù shang zǒuguòlai liǎng ge rén.]
2.消失を表す文
我们楼里搬走了一家人。
(私たちの棟から1軒引っ越していった。)
[Wǒmen lóu li bānzǒule yì jiā rén.]
邻居家死了一只猫。
(隣で猫が1匹死んだ。)
[Línjū jiā sǐle yì zhī māo.]