物理学者でもあり、科学者の社会的責任などについて活発に発言している池内了さんは、「便利さとは、自分自身の中にある能力を失うこと」と述べています。
道具やエネルギーに多くを依存していると、これらが使えない状況になったときにとしても困ることは、経験した人はもちろん、そうでない人も容易に想像できるでしょう。
自動はたしかに便利です。ただし、どの部分を「自動化」し、どの部分を、わたしたちの内的能力を高めることで処理していくか、わたしたち自身が考えて決めていく必要があります。便利さをどんどん取り入れていくことは、最初は「よい面」がよく見え、あたかも「よい面」しかないように思えます。しかし、「「それ」」はほんの一面に過ぎません。わたしたちは、「便利」や「自動」を受け入れるときには、それによって現れるかもしれない「悪い面」も予測できなければならないと思います。便利を受け入れる「実力」を身につける必要があるのです。
問い:それは何を指しているか。
1 自動化すること
2 便利さをどんどん取り入れること
3 よい面
4 悪い面