リーダーたるもの、必要であればメンバーを怒ることからも逃げてはならない。締めるところを締めてこそチームの結束も強まるものだ。
ではリーダーは、メンバーの何を怒ればいいのか。
いちばん再悪なのは、相手の人格を否定する怒り方だ。「だからお前はダメなんだ!」などと怒鳴っても、ことは何ひとつ進展しない。怒るのはあくまでも、仕事への取組みについてであるべきだ。
とはいえ仕事のミス自体を「何をしているんだ!」とただ叱咤するのもいただけない。リーダーならばメンバーのミスについては、なぜミスが起きたのかをまず分析したい(この点は後述する)。
リーダーが本気で怒るべきは、メンバーの仕事に対する「意識」や「姿勢」に甘さが見えた時だ。
たとえば、ある人が同じミスを何度も繰り返したときや、周りに協力を仰がねばならないのに本人が消極的なとき。口だけで行動がともなていないときや下を育てる立場にいながら、後輩の力不足を嘆いているだけのとき(そこを伸ばすのが自分の使命だとわかっていない)。
もちろん怒れば自分自身も気分はよくないし、相手もいったんは完全にしょげてしまう。だが、あなたが手を抜けずに本気で怒れば、相手もあなたの想いを汲み取って必ず奮起してくれる。
問い:この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
1 リーダーはメンバーの取り組んでいる仕事におけるミスだけを取り上げて怒るべきだ。
2 リーダーはメンバーの仕事に対する取り組みに真剣さが足りないことを怒るべきだ。
3 リーダーはメンバーの消極的とか、そそっかしい等の性格について怒るべきだ。
4 リーダーは、メンバーが怒られた後がっかりして立ち直れなくなることを怒るべきだ。